私は幼い頃から、自分が女ではあるけれど「女性」に対してある種の鬱屈に似たような感情を抱いていたんですが...ここ最近、その理由が何となくわかったような気がします。
思い起こせば、物心ついた時から、私の憧れは歌舞伎の女形、そして映画『覇王別姫』や『マダムバタフライ』で、その存在を知った京劇の女形。つまり、男性が女性を演じているものにずっと憧れ続けてきたんですね。もっと小さい頃に、絵本で読んだお姫様に何となく憧れたことはあったものの、その後に知った女形に対する気持ちほど強烈は憧れは抱いたことがありませんでした。
私が特に憧れたのはこのお三方。

まずはやっぱり、坂東玉三郎様でしょう!
この方なしに、私の意識的な女性性というものは語れません。

そして、チェン・カイコー監督の『さらば、わが愛/覇王別姫』でレスリー・チャンが演じた、程蝶衣の虞姫や昆曲牡丹亭の杜麗娘(上の写真は、覇王別姫に登場する虞姫)。玉三郎さんは有名なのであれですが、程蝶衣に関しては是非映像をご覧頂きたい!画像じゃ分かりづらいですが、この京劇のお化粧をしたときの、横顔の美しいことと言ったらないです!蝶衣を演じたレスリーはその後様々なヒット作にも主演しましたが、最期は香港のホテルから身投げして自死します。
今まで見た映画の中で、もっとも印象深い映画を挙げよ、と言われたら私は迷わずこの映画を挙げると思います。まさにこの映画の中での彼の演技は、「現実と虚構の狭間、すれすれの演技」で、圧巻でした。

最後は、文革時代に本当に起こったスパイ事件を元に映画化された『エムバタフライ』で、ジョン・ローンが扮したソン・リリン(左側です)。そうです、ラストエンペラーで溥儀役をやっていたあのお方が、ある事情から自らを女と偽ってスパイに身をやつした男性を演じていますの!上お二方に比べて若干顔でかいなぁ...ごついなぁ....という感じはあるものの、京劇の素地があるジョン・ローンが演じる偽りの女性は、さすがに奥ゆかしくお美しいですよ。「なぜ男が女を演じると思う?」という件りの、大変印象深い台詞も出てきます。(うろ覚えですが、印象に残る台詞の多い映画でした)
以上が、私がまだ10代前半の頃までに憧れていた、「女性」です。
見事に女形ばっかだよねーーーーーーーーー!!!
でもね、やっぱり男が演じる女には、生まれついての「女」は絶対に勝てないと思うんです。悲しい哉私は女ですから、だから女にはなかなか成れないわけですよ。私が女だというのは、あくまで「生物学的に女である」という意味で、それじゃ何の意味もないわけです。
ボーヴォワールが言うように
「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」、であるとすれば、私はやっぱり半人前以前の、身体的には雌としての存在なだけであり、死ぬまでに一度きりでも「女」という存在になれるかどうかすら解りません。女への道は、果てしなく険しいなりよ。。。
ということを、歌舞伎を見に行くたびに思うんですねー!でもほんと、女に「成る」というのは難しいね。玉三郎さんをこの目で見るたびに、反省しきりです。
それほどに、完成された女形というのは、素晴らしいということですね。まさに、芸術です。
(今日は迷走したなぁ)
追加:ちょっと...馬生さんの親子酒...消去されてたよ(´;ω;`)ウッ…うううううう(´;ω;`)ウッ…こんな弱小ブログで紹介したのに関連はないと思うけど、すげえ悲しいようわーーーーーーーん!!
と思ったら、他の動画サイトで音声だけの見つけましたので...お好きな方がいらっしゃいましたら検索して見て下さいまし....