2009/04/09(木)

毛皮のマリー

4/8、ル・テアトル銀座に観劇に行って参りました。
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パルコ劇場|毛皮のマリー

今回観劇したのは、寺山修司/作「毛皮のマリー」(演出・美術/美輪明宏)でございます。

双頭の鷲、黒蜥蜴に続き美輪さん主演の舞台を観るのは三度目。そしてこの作品は、私がもう10年近くずっと観たいと思っていた作品です。

おそらく中学2年の頃、衛星放送かwowowでハンスペータークロスという方が演出された「毛皮のマリー」(おそらく96年か94年に上演されたもの)を観たのがこの舞台を知るきっかけになったのだけど、その時の舞台は(当時の流行だったのかどうかよく分からないけれど)舞台に生あかりがポーンと当ててあって、セットはむき出しの鉄筋、衣装はみんな白い囚人服みたいな感じで観てて凄く味気なかったのです。(あれが現代劇ってやつなんでしょうかね?私は演劇詳しくないのでよくわからないんですが...)

ただ、脚本というか内容には凄く惹かれるものがあって、セリフもほとんど覚えてしまうぐらい録画したビデオを何回も何回も観ました。

で、今回は2001年に引き続き(このときはマリーの息子役は及川光博でした!)美輪さん自ら演出されるということで、何が何でもこの目で観てやる!と鼻息荒くして観に行って参りました。

もー舞台のセットも衣装もすっばらしかったです!

美輪さんは勿論、今回マリーの息子(養子)・欣也役をやってらした吉村卓也さんも凄くはまってたし(個人的にはいしだ壱成やミッチーよりも良いと思いました)、麿赤兒さんの舞踏を生で観られたんですよー!暗黒舞踏イエーイ!

ちょろっと田園に死す的な白塗りの兵隊さんとかもんぺ姿のお母さんも出てきたりして、ある種のトラウマスイッチが発動して「うおおお!」となったり、とにかく興奮しっぱなしの2時間半でございました。常に前のめりだったよ、姿勢が。

クライマックスから閉幕にかけての舞台の美しさにはちょっと涙が出そうなくらい感動してまいました。泣きはしなかったけどね。

寺山が、自分と自分の母を投影して書いたと言われているだけあって、毛皮のマリーは非常に生々しい作品だなと個人的には思っています。マリーと欣也の関係っていうのは凄く歪んでるんですけど、その歪みがどの親子にも共通するような気がするというか、この作品を見ていると、どうしても自分と母の関係や、母と祖母の関係を投影してしまったりして、必要以上に感情移入してしまうんです。(何書いてんだ私は...)

それだけでなく、私は実質的に母性の少ないタイプだと思うし、子を産みたいとかも思ったことないんですが、この舞台を観ると、自分の奥深くに眠ってる母性が揺り起こされるような、ものすごく奇妙な感覚に陥るんですよね。子を産みたいという感情とも違って、いつの間にかマリーに同調して母のような気持ちになってしまうというか。子供生んだこともないのに。

それは多分、美輪さん演じるマリーの圧倒的な母性に影響されるからだと思うんですけれど、母であるマリー(マリーは男娼なので、実質的には母ではないんですが)は、息子のためなら命を捨てることも厭わないというような、もう愛の塊みたいな人で、とにかく圧倒されちゃうんですよ。あー書いてたら思い出してまた泣きそう!

もうぐちゃぐちゃで何書いてるんだか分からなくなってきましたが、とにかく念願叶って毛皮のマリーを観ることができ、私は幸せです!願わくばもう一度、この目で舞台を観たいです。

(パンフには年も年なんで今回の上演が最後になるかもしれないって美輪さんが書いてました...それ読んで泣きそうになったよ...あああああまじでもう一回観たいよー!)
02:40 No.29 雑録 permalink